"2026年1-2月期の鉱工業生産指数(IIP)は前年同期比10.4%増と大幅加速。輸出も18.3%増と好調な一方、実質小売売上高は4.5%増にとどまり、内需の回復ペースが鈍化しています。PMIは54.3と8ヶ月連続改善を示しました。"
ベトナム経済、2026年2月は生産主導で回復も内需は低迷
2026年3月13日、ハノイ – SSI資産運用(SSIAM)が発表した最新の市場レポートによると、2026年2月のベトナム経済は、生産部門が回復を牽引する一方で、国内消費の低迷が続くという二面性のある状況を示しました。
生産部門の力強い回復
レポートによれば、2026年最初の2ヶ月間における鉱工業生産指数(IIP)は前年同期比10.4%増と、2025年同期の7.5%増から大幅に加速しました。この成長は、電子機器(8.0%増)から非金属鉱物(33.1%増)まで、製造業全体で広範に見られました。特に重工業が主要な牽引役となり、消費財、自動車、伝統的な輸出品目(繊維、木材、食品)もすべて2桁の力強い伸びを記録しています。
輸出は18.3%増、輸入は26.3%増となり、29.8億ドルの貿易赤字を計上しました。しかし、輸入の94.1%が生産資材であることから、これは将来の鉱工業生産の先行指標として期待されています。また、製造業購買担当者景気指数(PMI)は2月に54.3に上昇し、8ヶ月連続で事業環境が改善していることを示しました。
内需の伸び悩み
一方で、国内消費は依然として力強さを欠いています。最初の2ヶ月間の実質小売売上高は前年同期比4.5%増にとどまり、2025年の6.8%増から著しく鈍化しました。これは、生産部門の回復がまだ国内の消費マインドの本格的な改善にはつながっていないことを示唆しています。
マクロ経済の安定と今後の見通し
インフレは十分に抑制されており、現在の地政学的な不安定さに起因する潜在的なエネルギー価格の衝撃に対応するための政策的な余地を当局に与えています。為替レートについては、米ドル/ベトナムドンは年初来で0.9%上昇しましたが、ベトナム国家銀行(SBV)の柔軟な流動性管理により、テト(旧正月)後の急騰は一時的なものにとどまりました。
株式市場(VN-Index)は2月に2.8%上昇し、4ヶ月連続のプラスとなりました。米国・イスラエル・イラン間の紛争が世界的なリスクオフ環境を引き起こしているものの、ベトナムの力強いGDP成長と、2026年9月に予定されているFTSEラッセルによる新興国市場への格上げへの期待が、中期的には株式市場の触媒となると予想されています。
総じて、ベトナム経済は生産と輸出が回復をリードする一方で、内需の喚起が今後の課題となります。マクロ経済の安定と政策的な柔軟性を背景に、外部環境の不確実性を乗り越え、持続的な成長軌道に乗せることができるか注目されます。
出所:
- SSI Asset Management (SSIAM), "Market Insights March 2026", https://ssiam.com.vn/en/news/view-detail/market-insights-march-2026



