"ベトナム株式市場のVN-Indexは2026年3月、中東情勢の緊迫化を背景にエネルギー関連株と物流株が反発している。原油価格の上昇がPetroVietnam(PVN)系銘柄を押し上げ、輸出関連の物流株も堅調に推移。FTSE新興市場昇格への期待も引き続き相場を下支えしており、証券会社各社は1,300〜1,350ポイントの支持線を維持した上昇を予測している。"
VN-Index、3月は外国人買い越しに転換か—FTSE昇格期待と製造業好調が下支え
概要
ベトナム株式市場(VN-Index)は2026年2月末に1,290ポイント台で推移しており、3月は外国人投資家の買い越し転換が期待されている。製造業PMIの54.3への上昇と企業信頼感の41ヶ月ぶり高水準、FTSE新興国市場への昇格期待が市場を下支えしている。一方、米国の関税政策の不透明感と国内の高金利環境が上値を抑える要因となっており、市場関係者は慎重ながらも強気の見通しを維持している。
2月の市場動向の振り返り
外国人の売り越しが継続
2026年2月は外国人投資家の売り越しが続いた。米国の関税政策への懸念と、ベトナム市場特有の流動性リスクが外国人の売り圧力を生んだ。しかし、2月後半には売り越し額が縮小傾向を示しており、3月の買い越し転換への期待が高まっている。
セクター別の動向
製造業・輸出関連株は製造業PMIの好調を受けて堅調に推移した。一方、不動産株は高金利の影響で軟調な展開が続いた。銀行株は信用格付け引き上げ期待を背景に底堅い動きを見せた。
3月の相場見通し
強気シナリオ
FTSE新興国市場への昇格が2026年9月に正式決定されるとの期待が高まれば、外国人の先行買いが活発化する可能性がある。製造業PMIの好調継続と企業業績の改善が確認されれば、VN-Indexは1,300〜1,320ポイントへの上昇が期待できる。
慎重シナリオ
米国のトランプ政権による追加関税の発動や、国内の金融引き締め継続が市場の重しとなる可能性がある。この場合、VN-Indexは1,250〜1,270ポイントのレンジで推移することが予想される。
注目セクターと銘柄
テクノロジー・半導体関連
ベトナムの半導体産業への外国投資拡大を背景に、関連銘柄への注目が高まっている。FPT Corporation(FPT)はAI・デジタルトランスフォーメーション事業の拡大を背景に、外国人投資家の買いが続いている。
銀行セクター
ムーディーズとの格付け引き上げ協議が進む中、大手国有銀行(Vietcombank、VietinBank、BIDV)の株価は底堅い動きが期待される。不良債権比率の改善と貸出金利の安定化が業績回復を支える見通しだ。
工業用不動産・物流
製造業の拡大を背景に、工業団地運営会社や物流施設REITへの関心が高まっている。Kinh Bac City Development(KBC)やSaigon Cargo Service(SCS)などが注目銘柄として挙げられる。
外国人投資家の動向
2025年通年では外国人投資家は大幅な売り越しを記録したが、2026年に入り売り越し額は縮小傾向にある。FTSE昇格が実現すれば、パッシブファンドを中心に13億ドル超の資金流入が見込まれており、これが外国人買い越し転換の最大の触媒となる。
まとめ
VN-Indexの3月の展望は、FTSE昇格期待と製造業の好調を背景に慎重ながらも強気である。外国人買い越し転換が実現すれば、市場のセンチメント改善につながり、1,300ポイント台への回復が視野に入る。ただし、米国の関税政策と国内の高金利環境には引き続き注意が必要だ。
カテゴリ: 市場分析
サブカテゴリ: 株式市場
タグ: VN-Index, 株式市場, FTSE, 外国人投資家, 市場展望
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