"アジア開発銀行(ADB)は、ベトナムが2026年にASEAN+3地域で最高のGDP成長率7.6%を達成すると予測しています。輸出と製造業の好調が成長を牽引します。"
ベトナム、2026年にASEAN+3で最高のGDP成長率7.6%達成へ──AMRO予測
技術関連輸出の回復とFDI流入が成長を牽引、2025年は8.02%を記録
ASEAN+3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)は、2026年にベトナムがASEAN+3地域で最高の経済成長率を記録すると予測した。
GDP成長率は7.6%に達し、地域全体の平均成長率4%を大きく上回る見込みだ。
この予測は、2025年の堅調な成長実績、地域のサプライチェーンにおけるベトナム経済の存在感の高まり、外国直接投資(FDI)を効果的に呼び込む能力を踏まえたものだ。
2025年は8.02%の高成長を達成
ベトナムは2025年に8.02%のGDP成長率を達成し、ASEAN諸国の中でトップクラスの成長を記録した。
この成長は、輸出の回復、国内消費の拡大、インフラ投資の増加によって支えられた。
特に、電子機器、半導体、繊維製品の輸出が好調で、ベトナムの輸出総額は前年比で大幅に増加した。
また、1人当たりGDPは5,026ドルに達し、初めて5,000ドルを突破した。
これは、ベトナムが中所得国としての地位を確立しつつあることを示している。
技術関連輸出の力強い回復が成長を牽引
AMROによると、ASEAN+3地域の経済成長の主な原動力は、技術関連輸出の力強い回復だ。
電子機器、半導体、人工知能(AI)関連製品への高い需要が、地域全体の輸出を押し上げている。
ベトナムは、サムスン、インテル、フォックスコンなどの多国籍企業が製造拠点を構えており、世界のエレクトロニクスサプライチェーンにおいて重要な役割を果たしている。
特に、スマートフォン、ノートパソコン、半導体の生産が急増しており、これが輸出の主要な牽引役となっている。
FDIの旺盛な流入がサプライチェーンの中枢的役割を強化
ベトナムへの外国直接投資(FDI)の流入は、引き続き旺盛だ。
2025年の新規登録資本は384億ドルを超え、前年比0.5%増加した。
この投資は、製造業、不動産、小売業、物流など幅広い分野に及んでいる。
ベトナムは、政治的安定性、若く教育水準の高い労働力、戦略的な地理的位置、自由貿易協定(FTA)のネットワークなど、多くの投資魅力を持っている。
これらの要因が、多国籍企業の生産拠点移転先として、ベトナムを魅力的にしている。
AMROは、ベトナムがASEANへの旺盛な外国直接投資の流入により、地域のサプライチェーンにおける中枢的役割を維持すると予測している。
2026年の成長率7.6%の背景
2026年のGDP成長率7.6%という予測は、複数の要因に基づいている。
第一に、2025年の堅調な成長実績が、2026年の成長の基盤となる。
企業の投資意欲が高まり、消費者の購買力も向上している。
第二に、地域のサプライチェーンにおけるベトナム経済の存在感が高まっている。
多国籍企業は、中国からの生産拠点移転先として、ベトナムを選択するケースが増えている。
第三に、FDIを効果的に呼び込む能力が、ベトナムの成長を支えている。
政府は、投資環境の改善、インフラ整備、人材育成に積極的に取り組んでおり、これが外国企業の信頼を獲得している。
ベトナム政府は10%成長を目標に掲げる
ベトナム共産党は、2026年から2030年の5年間で平均GDP成長率10%以上を目標に掲げている。
これは、2045年までに高所得国入りを目指すという長期ビジョンの一環だ。
この目標は野心的だが、VinaCapitalなどの投資会社は、政府の積極的なインフラ投資と経済政策により、10%成長は達成可能だと見ている。
特に、高速道路、港湾、空港などのインフラ投資が、経済成長を加速させる要因として期待されている。
ASEAN+3地域での首位成長率の意義
ASEAN+3地域は、東南アジア10か国に中国、日本、韓国を加えた地域で、世界経済において重要な位置を占めている。
この地域で首位の成長率を達成することは、ベトナムの経済的地位の向上を意味する。
ベトナムは、世界第32位の経済規模(2025年、GDP 514億ドル)に達し、前年から5ランク上昇した。
今後も高成長を維持することで、世界経済におけるベトナムの存在感はさらに高まることが期待される。
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