"ハノイで注目される2店舗を紹介。ONVITはベトナム初の韓国ファインダイニング、Run Fun - The Eating Roomは形式を捨てた自由な創造が魅力。"
ハノイの注目飲食店:伝統と革新が交差する新世代レストラン
ハノイの飲食シーンは、伝統を守りながらも、常に新しい挑戦を続けている。2025年に開業した新しいレストランの中でも、特に注目すべき2店舗を紹介する。これらの店舗は、ベトナムの食文化に新しい視点をもたらし、国際的な技術と地元の食材を融合させている。
ONVIT:ベトナム初の韓国ファインダイニング
ベトナムに韓国料理店は数多く存在するが、本格的な韓国ファインダイニングは、これまで存在しなかった。ONVITは、その空白を埋める、ベトナム初の韓国ファインダイニングレストランである。
シェフのJoon Hyuk Chiは、ハノイのLabri Oriental Neo Bistroで顔として知られていたが、ONVITでファインダイニングに全力を注いでいる。ONVITは韓国語で「温かさ」と「光」を意味し、店内はその名の通り、温かみのある空間となっている。入口には韓国の伝統的な土器が並び、ダイニングルームの椅子は通りに面している。「道路を眺めるのは娯楽だ」とシェフは語り、これは妻のLinhによるベトナム的な工夫だという。
料理こそが、ONVITの真の物語を語る。ニラのパイティーとベビーオクトパスは、柚子味噌が濃厚さを切り裂く。アワビのお粥には、受賞歴のあるST25米を使用し、贅沢と家庭料理の融合を実現している。カットバ産のロブスターには、醤油、大根キムチ、キャビアが添えられる。韓牛のショートリブは、濃いカラメル色の焦げ目をつけた3切れとして提供される。
「母の台所から漂う発酵ソース(jang)の香りを覚えている」とシェフは回想する。「韓国料理は、派手である必要はない。繊細で、感情的で、細部への注意に満ちている」この哲学は、串焼きスタイルで提供される牛タンのトッカルビから、スパークリングトマトソルベとゴボウのアイスクリームまで、すべての料理に貫かれている。
ワインペアリングは、4~7グラスのコースで提供され、ゴセのシャンパーニュ、フォン・ヴィニングのリースリング、そしてボルドーで締めくくられる。プレミアムコースでは、ドン・ペリニヨンにアップグレードされる。
住所: 3rd Floor, Grand Plaza Hotel, 117 Tran Duy Hung, Yen Hoa, Hanoi
営業時間: 要確認(ホテル内レストラン)
Run Fun - The Eating Room:形式を捨てた自由な創造
ファインダイニングの世界は、特に最高レベルでは容赦がない。Hoang Tungは、ハノイのT.U.N.G Diningでベトナムにテイスティングメニューをもたらし、その後サイゴンのÅ by TUNGで北欧風のインテリアと素晴らしいメニューで輝いた。そんな彼が形式性を捨てることを決めたとき、それは待ち望まれた解放のように感じられた。
Run Fun - The Eating Roomでは、彼は見栄を取り払いながら、重要なことに集中している。それは、ベトナムの食材を驚きと喜びに変える料理だ。「食べ物は満腹にするだけでなく、心を輝かせるべきだ!」とTungは宣言する。彼の熱意は、共同創業者のNguyet AhnやÅ by TUNGのヘッドシェフBenjaminとの新しい冒険を語るときに伝染する。
「私たちは、遊び場の子供たちのように風味で遊んでいる」と彼は笑顔で語る。「ただし、私たちのおもちゃは、米、ハーブ、新鮮な魚介類、そして最高の肉だ」秘密の材料もある。「少しの混沌を加えて、刺激的に保っているかもしれない」と彼は笑う。
ルールブックが窓から投げ捨てられた夕食会を想像してほしい。真剣な料理技術が軽快な創造性と出会い、遊び心のある陶器に盛られ、ファンキーなサウンドトラックが雰囲気を設定する。キッチンから出てくる2つの皿が同じということはなく、それがまさに狙いなのだ。
「すべての皿には独自のエネルギーがある」とTungは説明する。「それらが一緒になって、決して2度と同じにならない、生きて呼吸するモザイクを作り出す」
すべての喜びに満ちたエネルギーにもかかわらず、Run Funは質素なcơm bình dân(庶民食堂)の上に隠れている。気づかずに通り過ぎてしまうかもしれない。しかし、2階に上がると、本当の楽しみが始まる。
住所: 126 Trieu Viet Vuong, Hai Ba Trung, Hanoi
営業時間: 要確認
新世代レストランが示す方向性
これら2店舗に共通するのは、形式にとらわれない自由な発想と、確固たる技術の裏付けである。ONVITは、韓国料理をベトナムの食材と融合させ、新しいファインダイニングの形を提示した。Run Funは、ファインダイニングの形式性を捨て、料理の本質である「驚きと喜び」に集中した。
両店舗とも、シェフの長年の経験と確かな技術が基盤にある。その上で、新しい挑戦を恐れず、自分たちが信じる料理を提供している。これこそが、ハノイの飲食シーンを豊かにする原動力となっている。
ハノイを訪れる際には、伝統的なフォーやブンチャーだけでなく、こうした新世代レストランにも足を運ぶことをお勧めする。そこには、ベトナムの食文化の新しい可能性が広がっている。
参考文献
[1] The Dot Magazine. "Don't Call It A Comeback: The Hot New Bars And Restaurants In Hanoi". https://thedotmagazine.com/dont-call-it-a-comeback-the-hot-new-bars-and-restaurants-in-hanoi/
[2] The World's 50 Best. "The best restaurants, bars and hotels in Hanoi". https://www.theworlds50best.com/discovery/sitemap/vietnam/hanoi
写真: Unsplash



