"ベトナム公安省入国管理局は、入国手続きのデジタル化と混雑緩和を目的として、2026年4月15日より「デジタル事前申告制度(Digital Arrival Card)」を正式に開始しました。まずはホーチミン市のタンソンニャット国際空港(SGN)で先行導入され、今後全国へ拡大される予定です。 本記事で..."
2026年4月15日開始:ベトナム入国デジタル事前申告制度の完全ガイド(手続き・注意点・今後の展望)
ベトナム公安省入国管理局は、入国手続きのデジタル化と混雑緩和を目的として、2026年4月15日より「デジタル事前申告制度(Digital Arrival Card)」を正式に開始しました。まずはホーチミン市のタンソンニャット国際空港(SGN)で先行導入され、今後全国へ拡大される予定です。
本記事では、出張者や観光客がスムーズに入国するための新しい手続きの全容を解説します。
新制度の対象者と免除条件
【対象となる人】
ベトナムに入国するすべての外国籍パスポート保持者(観光、ビジネス、就労、留学などビザの種類を問わず)が対象となります。
【免除される人】
- ベトナム国籍のパスポート保持者(越僑含む)
- ベトナム国内に入国せず、空港内のトランジットエリアに留まる乗り継ぎ客
- APECビジネストラベルカード(ABTC)保持者(※運用初期の特例措置)
デジタル事前申告の手順(4ステップ)
申告は、ベトナム到着の72時間前から、専用の公式ポータルサイト(prearrival.immigration.gov.vn)または公式モバイルアプリを通じて行うことができます。

Step 1: 旅客情報の入力
ポータルサイトにアクセスし、パスポートの顔写真ページをアップロード(またはスマートフォンのカメラでスキャン)します。システムがOCRで氏名、生年月日、国籍、パスポート番号を自動読み取りするため、内容に誤りがないか確認します。
Step 2: 旅行情報の入力
以下の詳細情報を入力します。
- フライト情報(便名、出発地、到着予定日)
- ベトナムでの滞在先(ホテル名、アパートメントの住所等)
- 滞在目的(観光、ビジネス等)
- 健康状態の申告(※感染症流行時のみ追加項目あり)
Step 3: OTP(ワンタイムパスワード)認証
登録したメールアドレス宛に6桁のOTPが送信されます。これを画面に入力して本人確認を完了させます。
Step 4: QRコードの取得と保存
申告が正常に完了すると、個別の「入国QRコード」が発行されます。このQRコードは画面に表示されるほか、メールでもPDF形式で送信されます。
【重要】 空港到着時にインターネット接続が不安定になるリスクに備え、必ずQRコードの画面をスクリーンショット(画像保存)しておくか、印刷しておくことを強く推奨します。
到着時の流れと注意点
タンソンニャット空港に到着後、入国審査(イミグレーション)のカウンターに進みます。
新設された「QRコード専用レーン(Digital Arrival Lane)」に並び、審査官にパスポートと取得したQRコード(スマホ画面または印刷物)を提示します。QRコードをスキャナーにかざすことで、審査官の画面に事前申告データが即座に表示され、従来よりも大幅に短い時間で審査が完了します。
【注意点】
- 事前申告を忘れた場合、到着エリアに設置されたタブレット端末でその場で入力することも可能ですが、大混雑が予想されるため、必ず出発前に完了させてください。
- Eビザ(電子ビザ)を取得している場合でも、このデジタル事前申告は別途必要です(Eビザのシステムとは現時点で統合されていません)。
今後の展望:スマートボーダーへの布石
このデジタル事前申告制度は、ベトナム政府が推進する「スマートボーダー構想」の第一歩です。
2026年末までには、ハノイのノイバイ国際空港やダナン国際空港を含む主要な国際空港、さらにはモクバイ(カンボジア国境)などの主要な陸路国境ゲートにも順次導入される予定です。将来的には、顔認証ゲート(e-Gate)との連携により、審査官を介さない完全自動化された入国プロセスの実現が見込まれています。



