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ベトナム、屋台や路上飲食の食品安全規制を強化:手袋未着用で最大300万ドンの罰金
カテゴリー: ニュース
公開日: 2026年2月19日
ベトナム保健省は2月9日、各省・市の人民委員会に対し、屋台などの路上飲食における食品安全対策を徹底するよう求める文書を送付した。
違反した事業者には最大300万ドン(約1万8,000円)の罰金が科される。
この措置は、レー・タイン・ロン副首相の指示を受けたもので、テト(旧正月)や祭礼シーズンを前に、食品に起因する健康被害を未然に防止し、公共の健康を守ることを目的としている。
路上飲食の定義と現状の課題
保健省によれば、路上飲食とは公共の場所や祭礼、イベント会場などにおいて、移動式販売や屋台で販売され、その場または持ち帰りにより追加調理をせずに消費される食品を指す。
近年、各地で管理強化や指導が進められ、観光地や飲食街では一定の改善が見られる。
しかし、小規模店舗や歩道の露店では依然として衛生管理が不十分な事例が残っている。
具体的な問題として、清潔な水の不足、排水処理設備の未整備、不衛生なごみ処理、従事者への衛生教育の不足、原材料の出所不明などが挙げられている。
パテやカニのすり身、加工肉などの調理済み食品が適切に保存されず、食中毒のリスクを高めている例も確認されている。
さらに、管理・監督体制の不備も重なり、一部地域では集団食中毒が発生し、社会的な懸念を招いている。
段階的な罰金制度と具体的な違反事例
違反に対する罰金は段階的に設定され、軽微な違反には50万~100万ドン(約3,000~6,000円)の罰金が科される。
例えば、食品を衛生的な台や棚に陳列しない行為、食品を覆わずにほこりや害虫の侵入を防止しない行為、加熱済み食品に直接触れる際に手袋を着用しない行為などが該当する。
より重大な違反、すなわち不衛生な調理器具の使用、コレラや赤痢、腸チフス、A型・E型肝炎などの感染症に罹患した従事者による調理、規定外の添加物の使用、不適合な水の使用などには、100万~300万ドン(約6,000~1万8,000円)の罰金が適用される。
違法な食品添加物の使用が確認された場合には、関連食品は全量廃棄となる。
事業者への要求事項と監督体制の強化
保健省は地方当局に対し、末端行政機関と連携して監督体制を強化するように要請した。
調理従事者には食品安全に関する研修の受講を義務付けるとともに、感染症に罹患していないことを求めている。
販売場所は汚染源から一定の距離を確保し、食品は衛生的な台や棚で提供しなければならない。
使用する器具や包装は食品を汚染しないものとし、原材料や添加物は出所が明確で、許可されたものに限るとされる。
保健省は、テト(旧正月)や祭礼シーズンを前に、関係機関の連携強化、事後監査の徹底、違反事例の公表、事業者への啓発および研修の推進を求めている。
今後の展望と公共の健康保護
この規制強化は、ベトナムの飲食業界において、衛生管理と食品安全の標準化を推進する重要な一歩となる。
特に、観光業が盛んなベトナムにおいて、外国人観光客を含むすべての消費者が安心して食事を楽しめる環境を整備することは、国際的な評価を高める上でも不可欠である。
今後、保健省は地方当局と連携し、定期的な監査と事業者への継続的な教育を通じて、路上飲食の衛生水準を段階的に向上させていく方針だ。
食品に起因する健康被害を未然に防止し、公共の健康を守ることが、この規制強化の最終的な目的である。



