ホーチミン市オフィス市場、2026年の展望:テナントは「質の高い空間」を求め、市場は成熟期へ
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市場分析 2026年2月16日 3分で読めます

ホーチミン市オフィス市場、2026年の展望:テナントは「質の高い空間」を求め、市場は成熟期へ

"Cushman & Wakefieldの最新レポートによると、2025年第4四半期の市場は以下の特徴を示しました。"

ホーチミン市オフィス市場、2026年の展望:テナントは「質の高い空間」を求め、市場は成熟期へ

カテゴリ: 市場分析

2026年2月15日 - ホーチミン市のオフィス市場は、2025年を経て新たな局面を迎えています。新規供給のペースが落ち着き、テナントは単なるコスト削減から「適切な空間、適切なコスト、適切な品質」を求める戦略へとシフトしています。市場は減速しているのではなく、より成熟した段階へと移行しているのです。

2025年第4四半期の市場動向

Cushman & Wakefieldの最新レポートによると、2025年第4四半期の市場は以下の特徴を示しました。

  • 新規供給の鈍化: 新規供給面積は約25,554㎡で、前期比41.2%の減少。総供給面積は約171万㎡に達しました。
  • 需要の質の変化: 市場全体の純吸収面積は16,658㎡と、前年同期比で減少。これは、多くの企業が移転や拡張の意思決定を年半ばに終えたこと、そして年末の季節的な落ち着きを反映しています。
  • グレード間の二極化: 吸収の大部分はグレードB物件が占めました。一方、グレードAのオーナーは、稼働率を高めるために賃料の調整を行いました。
グレード 平均賃料 (USD/㎡/月) 前期比 前年同期比
グレードA 52.89 -3.96% -1.46%
グレードB 33.97 -0.91% +0.40%

出典: Cushman & Wakefield Q4 2025 HCMC Office Marketbeat Report

グレードAの賃料下落は、新規供給ビルが予想より低い賃料で募集を開始したことが主な要因です。これは、新規プロジェクトの稼働率を迅速に高めるための戦略的な動きと見られます。対照的に、グレードBは安定した賃料を維持し、市場全体の安定を支えました。

テナントの新たな要求:「フライト・トゥ・クオリティ」

Cushman & WakefieldベトナムのカントリーヘッドであるNguyet Minh Hoang氏は次のように分析します。

「企業は、生産性と人材定着をサポートし、かつ財務的に効率的なオフィスを求めています。この健全な力学が、市場をより高品質で効率的なストックへと押し上げているのです。」

もはや立地だけがオフィスの価値を決める時代ではありません。テナントは、以下の要素を重視するようになっています。

  • サステナビリティ(ESG基準): 環境に配慮したグリーンビルディングへの関心が高まっています。
  • 運営品質: プロフェッショナルなビル管理と充実したアメニティが求められます。
  • ハイブリッドワークへの対応: 柔軟な働き方をサポートするオフィス設計が重要視されます。

2026年の市場展望

2026年、ホーチミン市のオフィス市場には、中心業務地区(CBD)、トゥードゥック市、7区を中心に約29万㎡の新規供給が見込まれています。これにより、市場の競争はさらに激化するでしょう。

今後の需要を牽引するのは、IT、製薬、戦略コンサルティング、ハイテクといった成長分野です。これらの企業は、単なるコスト削減ではなく、企業のブランドイメージと従業員の満足度を高める「質の高い空間」を求めています。

ホーチミン市のオフィス市場は、量的な拡大の時代から、質的な成熟の時代へと移行しています。運営品質、アメニティ、そしてサステナビリティ基準を満たすプロジェクトが、次の成長サイクルを定義することになるでしょう。


参照:

出典: Vietnam Insight編集部

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