"2026年3月第1週のベトナム株式市場は、中東情勢の緊迫化と外国人の大規模な売り越しを受けて大幅下落。VN-Indexは週間で約50ポイント下落し1,270ポイント台に後退。エネルギー株のみが逆行高となり、銀行・不動産・テクノロジー株が大幅安となった。"
title: "ベトナム株式市場3月第1週分析—外国人売り越し継続とエネルギー株の底堅さが対照的"
category: "市場分析"
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date: "2026-03-07"
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summary: "2026年3月第1週のベトナム株式市場は、中東情勢の緊迫化と外国人の大規模な売り越しを受けて大幅下落した。VN-Indexは週間で約50ポイント下落し、1,270ポイント台に後退。エネルギー株のみが原油価格上昇を背景に逆行高となり、銀行・不動産・テクノロジー株が大幅安となった。"
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ベトナム株式市場3月第1週分析—外国人売り越し継続とエネルギー株の底堅さが対照的
2026年3月第1週(3月3日〜7日)のベトナム株式市場は、中東情勢の緊迫化と外国人投資家の大規模な売り越しを受けて大幅な下落となった。週間を通じてVN-Indexは約50ポイント下落し、1,270ポイント台に後退した。
週間パフォーマンスの概観
週初めの3月3日は1,320ポイント台でスタートしたが、週を通じて売り圧力が続いた。特に3月6日(木曜日)の40.67ポイント急落が週間パフォーマンスを大きく押し下げた。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| VN-Index終値(3/7) | 約1,270ポイント |
| 週間変化 | 約▲50ポイント(▲3.8%) |
| 外国人週間売り越し額 | 1億ドル超 |
| 週間売買代金 | 約1兆5,000億ドン/日 |
セクター別パフォーマンス
エネルギー・石油ガス株(上昇)
中東情勢の緊迫化による原油価格上昇を受けて、エネルギー関連株が週間を通じて逆行高となった。PV Gas(GAS)、Binh Son Refining(BSR)、PetroVietnam Power(POW)などが週間プラスを維持した。
銀行株(大幅下落)
金利上昇懸念と不動産向け融資規制強化の観測から、銀行株が週間最大の下落セクターとなった。VCB(ベトコムバンク)、BID(BIDVバンク)、CTG(ベトインバンク)、MBB(MBバンク)などが軒並み3〜5%の下落となった。
不動産株(大幅下落)
不動産向け信用規制の強化方針と金利上昇を受けて、不動産株も大幅安となった。VHM(ビンホームズ)、VIC(ビングループ)、NVL(ノバランド)などが下落した。
テクノロジー・製造業株(下落)
FPT(FPTコーポレーション)をはじめとするテクノロジー株も売りに押された。ただし、半導体・AI関連の長期成長期待から下落幅は限定的だった。
外国人動向の分析
外国人投資家は3月に入ってから一貫して売り越しを続けており、週間売り越し額は1億ドルを超えた。この動きは、FTSEラッセルによる新興国格上げ審査が進む中での動きとして注目されている。
ただし、外国人の売り越しは必ずしも悲観的な見方を反映しているわけではないとの指摘もある。一部のグローバル機関投資家はポートフォリオのリバランスを行っており、格上げ後の大規模な資金流入に備えたポジション調整の可能性もある。
テクニカル分析
VN-Indexは3月6日の急落で200日移動平均線を割り込み、テクニカル面での悪化が懸念されている。次のサポートラインは1,250ポイント付近にあり、この水準を維持できるかが短期的な焦点となる。
RSI(相対力指数)は30台に低下しており、短期的な売られ過ぎ状態を示している。自律反発の可能性はあるが、外部環境の改善がなければ戻りは限定的とみられる。
来週の注目ポイント
来週(3月9日〜13日)の注目ポイントは以下の通りだ。
- 中東情勢の動向:イラン・イスラエル情勢の推移が原油価格と市場センチメントを左右する。
- 米国経済指標:3月12日発表のCPI(消費者物価指数)が注目される。
- 外国人の売り越し継続の有無:売り越しが続く場合は1,250ポイントのサポートが試される。
- FTSEラッセルの格上げ審査進捗:新たな発表があれば市場センチメントの改善につながる可能性がある。
短期的なボラティリティは続く見通しだが、長期投資家にとっては選別的な買い場となる可能性もある。ベトナムの経済ファンダメンタルズは依然として強固であり、GDP10%成長目標の達成に向けた政府の取り組みが市場の下支えとなることが期待される。


