"フィリピンの外食大手ジョリビー・フーズの子会社ハイランズコーヒーが、ベトナム国内市場でのIPOを検討。2027年Q1の上場を目標に、国内外のアドバイザーを起用して準備を開始した。"
ハイランズコーヒー、ベトナムIPOを検討—2027年Q1を目標に上場準備開始
フィリピンの外食大手ジョリビー・フーズ・コーポレーション(JFC)の子会社であるハイランズコーヒーが、ベトナム国内市場での新規株式公開(IPO)を検討していることが明らかになった。2026年3月4日、JFCは公式声明の中で、ハイランズコーヒーの取締役会が独立上場の可能性を評価していると発表した。
ベトナムNo.1コーヒーチェーンの上場計画
ハイランズコーヒーはベトナムで圧倒的な知名度を誇るコーヒーチェーンであり、JFCが2012年に出資した当時の店舗数はわずか56店舗だった。それ以来、急速な拡大を続け、現在では全国に約1,000店舗を展開するまでに成長した。JFCはハイランズコーヒーを「ベトナムで議論の余地なくNo.1のコーヒーチェーン」と位置づけている。
今回のIPO計画は、ハイランズコーヒーが資本市場に直接アクセスし、企業としての知名度を高め、ベトナムおよび東南アジア全域でのさらなる事業拡大に向けた戦略的焦点を強化することを目的としている。JFCによれば、同社はすでに国内外のアドバイザーを起用し、IPOの構造・プロセス・スケジュールの検討に着手している。
上場が実現した場合、2027年第1四半期を目標としており、市場環境や規制当局の承認を条件としている。JFCは、この提案はあくまで予備的な段階にあり、最終的な条件や取引の完了について確約するものではないと強調している。
ベトナムF&B市場の競争激化と上場の意義
ハイランズコーヒーのIPO計画は、ベトナムの飲食業界が急速に成長・成熟しつつある中で発表された。同国のコーヒー市場は、国内チェーンと外資系ブランドが激しく競合しており、The Coffee House、Phúc Long、スターバックスなどが市場シェアを争っている。
ハイランズコーヒーが上場すれば、ベトナムの飲食業界における初の大型IPOの一つとなる可能性があり、業界全体の透明性向上と資本調達の新たなモデルを示すことになる。また、ベトナム証券市場がFTSEラッセルによる新興国格上げ審査を迎えている時期と重なることから、外国人投資家の注目を集めることも期待される。
市場関係者は、ハイランズコーヒーの評価額が3〜4億ドル規模に達する可能性があると見ており、上場後は東南アジア全域への積極的な展開加速が見込まれる。ベトナムのコーヒー文化の象徴的存在として、同社の上場はベトナムF&B市場の新たな節目となるだろう。
今後の見通し
JFCは2026年中にIPOの詳細を固める方針であり、2027年第1四半期の上場を目指して準備を進める。ベトナム政府が国内資本市場の育成を政策的に推進する中、ハイランズコーヒーの上場計画は市場の活性化に寄与するものとして注目されている。投資家にとっては、ベトナムの旺盛な消費市場と成長するコーヒー文化に直接投資できる機会となる。


